お久しぶりです、まほらです。
最近オトカ用のツイッターアカウントを作ったのですが、オトカの話やイラストが毎日流れてくるの楽しいですね。
で、たまにいろんな考察も流れてくるので、今回はわたしの「
アイスルコドモ」の歌詞に出てくる罪に対する意見を表明しておこうかと。いつものことながらただの私見なので正解である保証はないです。
アイスルコドモに登場する罪
- 他を羨み求める罪
- 事を為さず怠ける罪
- 我の儘に奪い壊す罪
- 自らの身案じぬ罪
- 異なる声認めぬ罪
- 無き不安に怯える罪
- 偽りの身飾り立てる罪
- 天に叛き堕ち行く罪
さて、これを「大罪」および「大罪組」ライバルにどのように当てはめていくか。
まずここで一般的な認識を確認しておく。
七つの大罪
傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、暴食、怠惰
「大罪組」
プリッド、アバリータ、エンビー、イラ、ラクリア、グリコ、アシディア
当てはめていこう。面倒だし先に結論を提示しておく。
- 他を羨み求める罪 =嫉妬 =エンビー
- 事を為さず怠ける罪 =怠惰 =アシディア
- 我の儘に奪い壊す罪 =強欲 =アバリータ
- 自らの身案じぬ罪 =暴食 =グリコ
- 異なる声認めぬ罪 =傲慢/憤怒 =プリッド/イラ
- 無き不安に怯える罪 =色欲 =ラクリア
- 偽りの身飾り立てる罪 =虚飾 =ウエステ
- 天に叛き堕ち行く罪 =上記の罪のまとめ かつ ルシ子
(この箇条書き、PCで書いてるのでスマホからは見にくいかもしれない)
なんでそうなるの?
さあ、わたしがそう結論付ける理由を説明していこう。
そもそも「アイスルコドモ」で言及されている罪がいくつなのかという問題。
わたしは最後の「天に叛き堕ち行く罪」は単なるまとめだと思うので、これを何らかの名のある罪には当てはめない。そうすると言及される罪は7つになる。大罪の数としては収まりがいい。
この7つに「七つの大罪」を当てはめていけばいいのだが、わたしはここで2つの問題提起をする。
- 大罪は本当に7つか?(大罪が7つでないのならば、「大罪組」のメンバーも変わる)
- プリッドはこの歌で罪に数えられているのか?
大罪はいくつあって、大罪組は誰なのか
結論から言うと、オトカドールにおける「大罪」は8つある。
傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、暴食、怠惰、虚飾。この8つだ。
ウィキペディア日本語版「
七つの大罪」のページには
七つの大罪は、4世紀のエジプトの修道士エヴァグリオス・ポンティコス(英語: Evagrius Ponticus)の著作に八つの「枢要罪」として現れたのが起源である。キリスト教の正典の聖書の中で七つの大罪について直接に言及されてはいない。八つの枢要罪は厳しさの順序によると「暴食」、「色欲」、「強欲」、「憂鬱」、「憤怒」、「怠惰」、「虚飾」、「傲慢」である。
とある(
英語版にはもっと詳しい説明がある)。
とにかく、「七つの大罪」はその歴史上に「虚飾」を含んでいた。虚飾、ラテン語ならvanagloria、英語ならvaingloryだ。
vaingloryという英単語は、今では「うぬぼれ」というような意味になっているが、英語版ページで"Vainglory (Latin, vanagloria) is unjustified boasting.(中略)The Latin term gloria roughly means boasting,(中略) historically, the term vain roughly meant futile"と書かれているとおり、当時は「空虚な自慢」「根拠のない自慢」というような意味だったようだ。まさに「虚飾」と訳して差し支えない。
vaingloryは先程の英語版ウィキペディアの引用からもわかるように、vainとgloryに分解できるのだが、vainとwasteはほぼ同義語だ(前者はラテン系の単語で後者がゲルマン系だが、さらに遡れば同一の印欧祖語に由来するとみられている)。
vain ≒ waste。そして、ウエステ嬢といえばグローリーネメシス。ね?
で、ウエステ嬢は実際はお姫様じゃなくて普通の女の子なんですよね。ウエステ嬢にとって浪費は自分をよく見せるための手段であって、本質は虚飾なんですよ。お姫様でない自分をお姫様に見せる虚飾(vainglory)のための浪費(waste)。
つまり、ウエステ嬢は「虚飾」の役割で「大罪組」の一員になれる。
最初に挙げた定義を更新しよう。
八つの大罪
傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、暴食、怠惰、虚飾
「大罪組」
プリッド、アバリータ、エンビー、イラ、ラクリア、グリコ、アシディア、ウエステ
1つずつ解説していこう
1つずつ解説していこう。
他を羨み求める罪
羨み=羨望=嫉妬=エンビー。
事を為さず怠ける罪
怠ける=怠惰=アシディア。
我の儘に奪い壊す罪
我の儘に奪い=強欲=アバリータ。
自らの身案じぬ罪
食べ過ぎは良くないとわかっていながら暴食してしまうのは自らの身を案じていない。
異なる声認めぬ罪
普通に考えたら「傲慢」なんですけど、ここで問題提起の2「プリッドはこの歌で罪に数えられているのか?」を考えなければならない。
プリッドは、ミカ子やエスとの関係が不透明ながらも一応天界側の住人なので、この歌の中では罪に数えられていない可能性がある。なので、場合分けをします。
[1]アイスルコドモの罪 ∌ プリッドの場合
異なる声認めぬ=他人の言葉を聞き入れない=他人に反抗する=憤怒=イラ。
少しこじつけっぽくなる。こっちの説の利点は、歌詞に当てはめなきゃいけない罪の数が7つになるので数がちゃんと合うこと。
[2]アイスルコドモの罪 ∋ プリッドの場合
異なる声認めぬ=他人の言葉を聞き入れない=自己中心的=傲慢=プリッド。
こっちのほうが等式はしっくりくる。難点は罪の数が余って憤怒のイラの行き場がなくなることだ。ただ、「怒り」というワードは1番のサビに出てくるので、そこにイラを入れればなんとかなる。イラだけ2ndドリームのライバルなので歌詞の中でも違うところに入れられているのだ、とすれば一応説明もできる。あるいは、この歌はプロローグのライバルについてだけ歌っているのだとして、イラを完全に除外することも可能ではある。
無き不安に怯える罪
無き不安=する必要のない不安=将来への不安=「
時よ止まれ」=ラクリア。
神を信じ、天国を信じていれば現世での将来に不安を抱く必要はない。ラクリアが「時を止める」のは「時間は女の敵」だからだし、「美しさを永遠に、そのままに」しておきたいからだ。ラクリアは時が進むことに不安を覚えている。「ガラスの靴にはもう憧れない」の歌詞からもそれは感じ取れる。
偽りの身飾り立てる罪
偽りの身飾り立てる=虚飾=ウエステ。
天に叛き堕ち行く罪
これは、表面上は「今まで歌った七つの罪は天に叛き堕ち行くことになる罪である」というまとめのための一行だ。ただし、ルシ子を暗示してもいる。
あるいは、ルシ子は別に大罪組ではないので歌詞に登場しないのだと考えれば、
天に叛き=反体制=ロック=イラ
として、イラに比定することもできなくはない。
結論をもう一度
- 他を羨み求める罪 =嫉妬 =エンビー
- 事を為さず怠ける罪 =怠惰 =アシディア
- 我の儘に奪い壊す罪 =強欲 =アバリータ
- 自らの身案じぬ罪 =暴食 =グリコ
- 異なる声認めぬ罪 =傲慢/憤怒 =プリッド/イラ
- 無き不安に怯える罪 =色欲 =ラクリア
- 偽りの身飾り立てる罪 =虚飾 =ウエステ
- 天に叛き堕ち行く罪 =上記の罪のまとめ かつ ルシ子
一応それなりに筋道だった説明をつけられた気がしますが、いかがでしょうか……。