2015年4月17日金曜日

ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン 第1話「ボーン・イン・レッドブラック」感想

賛否両論が渦巻いてますが、わたしは楽しめました。
TLがアビ・インフェルノ・ジゴクと化していたので観る前から落ち込んでいたけれど、心配することはなかったぜ!
もちろん、「アニメ化前に想像していたアニメ版ニンジャスレイヤー」とはかけ離れていたけれど、これはこれで「ニンジャスレイヤーのアニメ版」だな、と感じた。

あの独特すぎるアニメスタイルだけど、原作小説が独特すぎるスタイルなので、その雰囲気をアニメ化したらああなるんだろうなあ、と。

140文字という制限からくる簡略化された文体がフラッシュアニメ風描写になってて、
対スキャッター戦ではコピペ戦闘描写も再現されてて、
それでいてオフェンダーを床に叩きつけたり、第1話のクライマックスとなるミュルミドン戦の戦闘描写はかっこよく動く。

原作小説を初めて読んだ時に感じた不思議な感じを追体験できるアニメだった。

重篤ニンジャヘッズが原作小説の独特な文法、コトダマを理解して作品世界にのめり込んでいったように、このアニメイシヨン独自のフォーマットを理解すれば楽しくなってくると思うんだ。

ヘッズの方々は原作小説を読み進めていくうちに、脳内に「ニンジャスレイヤー用デコーダー」みたいなのが形成されたと思う。「マルノウチ・スゴイタカイビル」や「オハギ」をシリアスワードとして認識し、「イヤーッ」「グワーッ」のコピペで激しいカラテを想像できるデコーダーだ。

アニメイシヨン用のデコーダーが構築されれば、この表現技法で十分感動できると思う。
小説版に奇妙だけど確固とした文法が存在するように、このアニメイシヨンもただ奇抜なだけでなく、ちゃんとした文法の元にこういった表現がされているのだと感じた。その文法はまだ理解できていないが……。

今回、おぼろげながら理解できた「アニメイシヨン文法」は、ハイライトの色分けだ。

ハイライトの色について

ハイライトの色でキャラを分類すると、
  • :ニンジャスレイヤー
  • ピンク:オフェンダー、スキャッター、ミュルミドン
  • 黄色:ダークニンジャ、ラオモト
  • 白(無し):フジキド、クローンヤクザ、オイラン、マッポ、ヤモト、その他一般人
  • 水色:ナンシー
  • オレンジ:ゲンドーソー、ユカノ
という風に色分けされている。属性によって分けられている? サンシタニンジャがピンク、ドラゴン・ドージョーはオレンジは確定で良さそう。黄色は、シックスゲイツ以上のソウカイニンジャの色だろうか?
小説の「古代ローマカラテ使いは即死フラグ」と同様に、「ピンクハイライトは即死フラグ」という風に楽しんだり、「黄色ハイライトは強敵だ」と登場した瞬間に認識することができるようになる……のかな。


以降、考察・感想を列挙。

翻訳作品であるということを、オープニングの上部にファンサブのように歌詞を載せることで表現してるのも面白かった。

トランスフォーマーみたいな場面転換も、原作のいわゆる「バメンテンカンホー」。

ナラクがああいう感じなのも、無印漫画のニンジャソウル表現に近いものなのかもしれない。折り鶴の「シ・ニンジャ」、ローポリゴンロッカーの「パンク・ニンジャ」みたいなものだろう。

小さいところで言えば、ミュルミドンの役に立たないUNIXが面白かった。解析にけっこうな時間がかかったのに、結局表示されたのが「スシを食べている」だけなんて。

あと、ラオモト=サンの言い放った一言が何と言っているのかわからなかったんだけど、三周目くらいでようやく「捨て置けぃ!」だとわかった。

オフェンダー=サンの残虐発言が少なかったのがちょっと不満。「それじゃあつまんねえじゃんかよ。もっと命乞いしろよ!」を聞きたかった。
逆にマッポに囲んで足蹴にされるサラリマンの酩酊演技はオーディオドラマより上手くなってた気がする。

まだ書き足りないこともあるけど、とりあえず今回はここで終わる。またあとで追記とかする。翻訳チームの発言や、その他の場所でのインタビューなどを引用しながら記事を書きたい。
次回以降も楽しみだ。マシン・オブ・ヴェンジェンスやゼロ・トレラント・サンスイをアニメイシヨンで観てみたい!

4/18追記

翻訳チームの発言などを引用して新たに記事を書くつもりだったが、「このアニメは意図して作られたものなのか?」「なぜこのようになったのか?」という考察記事は結構出ていて、わたしがいまさら書くことでもないな、と思ったので書かない。作品そのものではない、制作事情的な部分への考察が好きではないというのもある。

というわけで、この記事に引用を追記する形で終わらせる。




まず、"『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』キャラクターデザイン今石洋之インタビュー 前編 かっこいい絵作りは「恥ずかしがらない」 | アニメ!アニメ!"より。
――その徹底された『ニンジャスレイヤー』の世界観をアニメではどう表現しているのでしょうか。 
今石
監督の雨宮と僕が考えていることはもしかしたら違うかもしれませんが、忍殺語がこの小説の表層的な部分での一番の個性でありインパクトだと思うので、それをいかに映像化するかが肝になると思っています。普通の絵をつけても忍殺語を映像化したことにならないんです。あえてズレた日本語を楽しむのと同様に、映像の文法も少しずれているべきだと思ったんですよね。 
――小説から映像に翻訳した時も、統一感を継承したものでなければならないということですね。 
今石
あくまでもキャラデザインの立場としてですけれど、小説から映像に翻訳する時も独特の翻訳が必要だと僕は想像していて、もしかするとみなさんはちょっとギョッとするかもしれません。小説の1ページ目を読んだ時にギョッとするのと同じように。 
――聞くところによると、オープニングからかなり飛ばしているとか。 
今石
ファーストカットからテイストをそうしています。アニメ版として描きながらも、ある意味原作を忠実に再現しているのではないかと思っているので楽しみにしていてください。
 それと翻訳チーム関連のツイート。


このアニメイシヨンは完全に公式の意図通りに作られている。しかし、このテイストで半年続けるのかというと、我らがザヴァ=サンが
と言っているように、話によっては変わるらしい。女性キャラクター達のキャラデザが違うこともあるし、もしかしたらニンジャスレイヤーが主役ではない話ではテイストが変わるのかもしれない。

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